○富谷市個人情報の保護に関する法律施行条例

令和5年3月20日

条例第2号

(趣旨)

第1条 この条例は,個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語の意義は,特別の定めのある場合を除くほか,法及び個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号)において使用する用語の例による。

2 この条例において「実施機関」とは,市長,公営企業管理者,教育委員会,選挙管理委員会,監査委員,農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(開示請求の手続)

第3条 開示請求書には,法第77条第1項各号に掲げる事項のほか,実施機関が定める事項を記載することができる。

(開示請求に対する決定等)

第4条 市の機関は,開示請求があった日から15日以内に,開示決定等をしなければならない。ただし,同項の規定により補正を求めた場合にあっては,当該補正に要した日数は,当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず,市の機関は,事務処理上の困難その他正当な理由があるときは,同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において,市の機関は,開示請求者に対し,遅滞なく,延長後の期間及び延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(開示決定等の期限の特例)

第5条 開示請求に係る保有個人情報が著しく大量であるため等,開示請求があった日から30日以内にその全てについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には,前条の規定にかかわらず,実施機関は,開示請求に係る保有個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし,残りの保有個人情報については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において,実施機関は,同条第1項に規定する期間内に,開示請求者に対し,次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1) この条の規定を適用する旨及びその理由

(2) 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限

(不開示情報)

第6条 法第78条第2項の規定により読み替えて適用する同条第1項の開示することとされている情報として条例で定めるものは,富谷市情報公開条例(平成12年富谷町条例第28号)第7条第2項各号に掲げる情報のうち,公務員等の氏名に係る部分とする((法第78条第1項各号(第2号を除く。)に該当するものを除く。)

(開示請求に係る手数料)

第7条 法第89条第2項に規定する手数料は,徴収しない。

2 法第87条第1項の規定により開示の実施を受け,写しの交付その他の物品の供与を受ける者は,当該供与に要する費用を負担しなければならない。

(審査会の設置等)

第8条 市長又は実施機関の諮問に応じ,法第105条第3項において準用する同条第1項の規定による諮問事項その他の個人情報の保護に関する事項を調査審議するため,富谷市個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。

(組織)

第9条 審査会は,委員5人以内で組織する。

2 委員は,学識経験を有する者のうちから,市長が任命する。

(任期)

第10条 委員の任期は,2年とする。ただし,補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。

2 委員は,再任されることができる。

(会長)

第11条 審査会に会長を置き,委員の互選によってこれを定める。

2 会長は,会務を総理し,審査会を代表する。

3 会長に事故があるとき,又は会長が欠けたときは,あらかじめその指名する委員が,その職務を代理する。

(会議)

第12条 審査会の会議は,会長が招集し,会長がその議長となる。

2 審査会の会議は,委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。

3 審査会の議事は,出席した委員の過半数で決し,可否同数のときは,議長の決するところによる。

(審査会の調査権限)

第13条 審査会は,必要があると認めるときは,実施機関の職員その他の関係者に対し,出席を求めて意見若しくは説明を聴き,又は必要な資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

2 審査会は,必要があると認めるときは,法第105条第3項において準用する同条第1項の規定により審査会に諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)に対し,開示決定等,訂正決定等又は利用停止決定等に係る保有個人情報の提示を求めることができる。この場合においては,何人も,審査会に対し,その提示された保有個人情報の開示を求めることができない。

3 諮問実施機関は,審査会から前項の規定による求めがあったときは,これを拒んではならない。

4 審査会は,必要があると認めるときは,諮問実施機関に対し,第2項の規定により提示された保有個人情報の内容及び開示決定等,訂正決定等又は利用停止決定等を判断した理由を審査会の指定する方法により分類し,又は整理した資料を作成し,審査会に提出するよう求めることができる。

5 第2項及び前項に規定するもののほか,審査会は,審査請求に係る事件に関し,審査請求人,参加人又は諮問実施機関(以下「審査請求人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること,適当と認めるものにその知っている事実を陳述させ,又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。

(意見の陳述)

第14条 審査会は,審査請求人等から申立てがあったときは,当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし,審査会がその必要がないと認めるときは,この限りでない。

2 前項本文の場合においては,審査請求人又は参加人は,審査会の承認を得て,補佐人とともに出席することができる。

(意見書等の提出)

第15条 審査請求人等は,審査会に対し,意見書又は資料を提出することができる。ただし,審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは,その期間内にこれを提出しなければならない。

(提出資料の写しの公表等)

第16条 審査会は,第13条第4項又は前条の規定による意見書又は資料の提出があったときは,当該意見書又は資料の写し(電磁的記録にあっては,当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該意見書又は資料を提出した審査請求人等以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし,第三者の利益を害するおそれがあると認められるとき,その他正当な理由があるときは,この限りでない。

2 審査請求人等は,審査会に対し,審査会に提出された意見書若しくは資料の閲覧(電磁的記録にあっては,記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)又は当該意見書若しくは資料の写し(電磁的記録にあっては,当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)の交付その他の物品の供与(以下この条において「閲覧等」という。)を求めることができる。この場合において,審査会は,第三者の利益を害するおそれがあると認めるとき,その他正当な理由があるときでなければ,その閲覧等を拒むことができない。

3 審査会は,第1項の規定による送付をし,又は閲覧等をさせようとするときは,当該送付又は閲覧等に係る意見書又は資料を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし,審査会が,その必要がないと認めるときは,この限りでない。

4 審査会は,閲覧等について,日時及び場所を指定することができる。

5 第2項の規定による写しの交付その他の物品の供与を受ける者は,当該供与に要する費用を負担しなければならない。

(調査審議の会議の非公開)

第17条 諮問実施機関からの諮問に応じて審査会が調査審議する会議は,公開しない。

(答申書の公表等)

第18条 審査会は,諮問に対する答申をしたときは,答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに,答申の内容を公表するものとする。

(秘密の保持)

第19条 委員は,職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も,同様とする。

(審査会への委任)

第20条 この条例に定めるもののほか,審査会の運営及び調査審議の手続に関し必要な事項は,会長が審査会に諮って定める。

(運用状況の公表)

第21条 市長は,実施機関に対し,この条例の施行の状況について報告を求めることができる。

2 市長は,毎年度,前項の報告を取りまとめ,その概要を公表するものとする。

(委任)

第22条 この条例の施行に関し必要な事項は,実施機関が別に定める。

(施行期日)

第1条 この条例は,令和5年4月1日から施行する。

(旧条例の廃止)

第2条 富谷市個人情報の保護に関する条例(平成17年富谷町条例第2号。以下「旧条例」という。)は,廃止する。

(経過措置)

第3条 次に掲げる者に係る旧条例第8条によるその業務に関して知り得た旧条例第2条第1項第1号に規定する個人情報(以下「旧個人情報」という。)の内容をみだりに他人に知らせ,又は不当な目的に利用してはならない義務については,前条の規定の施行後も,なお従前の例による。

(1) 前条の規定の施行の際現に旧条例第2条第1項第1号に規定する実施機関(以下「旧実施機関」という。)の職員である者(以下「旧実施機関の職員である者」という。)又は前条の規定の施行前において旧実施機関の職員であった者のうち,同条の規定の施行前において旧個人情報の取扱いに従事していた者(以下「旧実施機関の職員であった者」という。)

(2) 前条の規定の施行前において旧実施機関から旧個人情報の取扱いの委託を受けた業務又は指定管理者が行う公の施設の管理の業務に従事していた者

2 前項の規定の施行前に旧条例第20条,第23条,第24条又は第29条の規定による請求等がされた場合における当該請求等に係る手続については,なお従前の例による。

3 前条の規定の施行の際現にされている旧条例第43条第1項の規定による諮問における旧条例に規定する調査審議については,なお従前の例による。

4 旧条例第43条第1項の規定により置かれた富谷市個人情報保護審査会(以下「旧審査会」という。)は,第8条の規定により置く審査会となり,同一性をもって存続するものとする。この場合において,前条の規定の施行の際現に旧審査会の委員である者の任期は,第10条の規定にかかわらず,令和5年11月30日までとする。

5 次に掲げる者が,正当な理由がないのに,前条の規定の施行前において旧実施機関が保有していた個人の秘密に属する事項が記録された旧条例第2条第5号アに規定する個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し,又は加工したものを含む。)前条の規定の施行後に提供したときは,2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

(1) 旧実施機関の職員である者又は旧実施機関の職員であった者

(2) 第1項第2号に掲げる者

6 第5項各号に掲げる者が,その業務に関して知り得た前条の規定の施行前において旧実施機関が保有していた旧条例第2条第4号に規定する保有個人情報を前条の規定の施行後に自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し,又は盗用したときは,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

7 前条の規定により旧条例の規定がその効力を失う前にした違反行為の処罰については,その失効後も,なお従前のとおりとする。

第4条 富谷市債権管理条例(令和3年富谷市条例第1号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

富谷市個人情報の保護に関する法律施行条例

令和5年3月20日 条例第2号

(令和5年4月1日施行)